自民党が、裏金問題で国民を激怒させてしまいましたが、それでも熊本県知事選では、自民・公明が推薦した木村敬氏が当選しました。
ネットでは、与党過半数割れなど無理だという悲観的なコメントが多くあふれていまいしたが、それが不可能な理由は野党だけのせいではないので、詳しく紹介しましょう。
与党過半数割れが不可能なのは野党が一本化できないため！
自民や公明は、国民から『あの政党では、デフレも脱却できないし、国軍を創設する事もできない』と思われていますが、それでも与党であり続けています。
その理由は、国民が「自公は駄目でも、野党はそれ以上に駄目」と思っているからです。
しかも、野党を支持している選挙民の間でも、左寄りの方は立憲民主党や、れいわ新選組に投票して、保守寄りの方は日本維新の会や国民民主党に投票する傾向があります。
投票先の政党が違うのは仕方のない事ですが、国民の間では「自公の政治はけしからんが、野党の一本化は困る」という声が多いのも事実です。
野党が一本化して与党になった時に、あまりにも多くの政党が集まった政権では、うまく政治ができない事があったので、それを恐れているのでしょう。
しかし、与党過半数割れに追い込むには、やはり、野党の一本化は是が非でも必要なので、国民の間で野党の一本化を期待する声が多くならなければ、一本化は厳しいです。
小選挙区制では、野党が一本化しなければ、与党過半数割れが不可能に近いので、この状況が続けば、自公が笑うだけでしょう。
与党過半数割れが不可能なのは野党にチャンスを与えないのが大きい
現在の政治に不満があるのなら、野党に投票する事は、民主主義国家の常識と言えます。しかし、日本では与党の政治より悪くなるのは困ると思っている方が多いです。
未だに、民主党は自民党よりひどかったと思っている国民が多くて、二度と野党は信用できないと思っている訳です。
確かに、民主党は未熟な政党であり、鳩山由紀夫党首が総理大臣になった時は、以前に公約に掲げていた『沖縄の基地は最低でも県外』というのが難しい事に、後で気づきました。
しかも、小沢一郎氏は、大の親中派という事もあり、大勢の政治家を引き連れて、中国へ行ってしまう始末でした。
これには『一度ぐらい、野党にチャンスを与えても良いのではないか？』と思っていた親米派や保守派たちは、唖然としてしまったのです。
しかし、民主党は政権を担当する期間が長引くにつれて、少しずつマトモになっていき、バランスの取れた政治をするようになり、対米関係を改善させていきました。
かつて、社会党も野党にいる時は自衛隊に否定的でしたが、自社さ連立政権を組んだ時は方針を大転換して、自衛隊を認めて、現実的な政策を取り始めました。
このように、駄目だと思われていた野党でも、与党になれば成長していく事があるので、最初からダメだとは思わず、野党にもチャンスを与える回数を増やす必要があります。
それをしようとしないので、いつまで経っても与党過半数割れが不可能な状況が続いている訳です。
与党過半数割れが不可能な理由は投票率の低さ
日本はデフレが続いて、国民の暮らしがこれだけ悪くなっているのに、未だに選挙の投票率は40％前後が多いです。
このような低さでは、とてもではありませんが、与党過半数割れなど不可能でしょう。
実際に、自民党が選挙で負けて下野した時の投票率は、69％台と高めでした。
これは自民党が勝っている時の選挙とは明らかに違う傾向であり、投票率が高くなれば、野党に投票する方が多くなっていると考えられます。
参照元：東京新聞
その要因としては、投票率が低い時は『どうせ、自民党が勝つから、行くだけ無駄』と思っている方が多いからでしょう。
しかし、投票率が高くなっている時は『政権交代するかもしれないと話題になっているし、今までの失政の恨みを晴らすために投票しよう』と思う方が多い可能性があります。
そのため、どうしても与党過半数割れまで追い込むためには、多くの国民が投票に行く必要がありますが、なかなか重い腰を上げない方が多くて、なかなか難しいのが現状です。
与党過半数割れが不可能な理由は総理大臣に惑わされるため
自民・公明が与党になっている時に、国民を馬鹿にするかのような行動が、選挙間近になったら、総理大臣を代えて、支持率を上げる行為です。
日本は直接民主主義ではなくて、間接民主主義なので、総理大臣が誰か？で選ぶのではなくて、あくまでも政党が行なってきた政治で判断すべきでしょう。
自民党が支持率をあげるために総理大臣を代える作戦にのせられて、再び自民党に投票してしまう方が多いので、この現状が変わらなければ、与党過半数割れは不可能に近いです。